日本人がはじめて自分たちで建築により住居を作ったのが縄文時代ごろのことです。
そのころ生まれた住居のことを竪穴式住居といいます。稲作などがはじまると稲の保管のことも考えて高床式の住居が生まれていきます。
竪穴式住居の工法は部分的に江戸時代まで引き継いで使われていくことになります。

現代でも一般的な木造住宅の基礎が出来上がるのは鎌倉や室町時代のことです。書院造りという伝統的な日本家屋の形がこの時代に生まれました。畳の床であったり床の間が備えられた住宅のことです。

このような住宅からかなり進化するのが近代化の進む大正時代のころです。江戸時代末から日本にも外国風の建物が作られるようになり、このような海外から伝わった建築様式が明治期からどんどん日本中に広まっていきます。
木造住宅の流れを組みながらも西洋風の建築設計を取り入れた建物が作られていくことになります。

それまでは日本の家屋は家族全員が集まる部屋と台所用の部屋くらいしか用意されていませんでした。部屋という概念も明確にはありませんでした。
しかし、西洋の建築を取り入れることで部屋のある住宅がうまれ、家族一人一人に寝室や自室が割り当てられていくようになったのです。